英語の母音と綴り字の対応について、今回は、母音 / aɪər / すなわち / aɪɚ|aɪə / と、/ aɪər / すなわち / aɪr|aɪər / について、WSDから調べたものです(前の / aɪər / の r および後の / aɪər / の ə はイタリック体です)。
タイトルではイタリック体が使えないので、/ ɚ /(かぎ付きシュワー)を用いたスタイルで表示しています。
/ aɪər / のように、母音記号が3個(r も含めれば4個)続くような形は、他にも / aʊər / , / eɪər / , / ɔɪər / , / oʊər / などがありますが、複数の音節にまたがるものが多く、単音節の語があるのは、/ aɪər / の系列と / aʊər / のみのようです。
本ブログは、厳密な扱いをするわけではありませんので、参考までに、これらの発音の綴り字との対応についても、とりあげていく予定です。
以下、/ aɪər /(/ aɪɚ|aɪə /)の音を作る綴り字と、その単語の例を示します。
ire : fire, tired, wire
oir : choir (/kwáɪər/)
yre : lyre, tyre(tire)
以下は、二音節にまたがる形です。
ier : flier(flyer), pliers, supplier
ior : prior
iar : liar, briar(brier)
iro : iron
yer : dryer(drier), flyer(flier)
uyer : buyer
/ aɪər /(/ aɪɚ|aɪə /)の後にさらに母音が続く場合、/ aɪər /(/ aɪr|aɪər /)の形になります(ただし、米英での発音の区別は必ずしも厳格ではありません)。
以下、/ aɪər / の音を作る綴り字と、その単語の例を示します。
この形の単語は、上段に挙げた単語の派生語であることも多いです。
ir : desirable, tiring, wiring
air : Cairo
以下は /ə/ が入ると母音が二音節にまたがります。
ier : fiery, hierarchy
(注)綴り字・単語の列挙について、一般に
綴りと発音については、WSD書籍版のデータに依拠しています。
例が1個あるいは2個しか挙がっていない場合でも、その1語あるいは2語のみ、という強い主張をするものではありません(悉皆調査ではありません)。
イタリック体の発音記号(/ə/など)は、環境によってはうまく表示されないかもしれませんが、よろしくご了承ください。
その他、詳しい注記については 短母音 / e / :母音と綴り字(1) の記事と注をご参照ください。
また、英語の母音と綴り字(27) 一覧表 で、記事にした母音全体について概観(一覧表)があります。