英語の母音と綴り字の対応について、今回は、母音 / eər / すなわち / eɚ|eə / と、/ eər / すなわち / er|eər / について、WSDから調べたものです(前の / eər / の r および後の / eər / の ə はイタリック体です)。
なお、WSDでは、発音記号に / ɚ /(かぎ付きシュワー)を用いず、原則的に、米英まとめて / eər / / eər / の記法を用い、WSD中で米音英音を書き分ける場合は、
/ eɚ|eə / は、/ eər|eə / :米音の r はイタリック体
/ er|eər / は、/ eər|eər / :米音の ə はイタリック体
という記法になります。
以下、/ eər /(/ eɚ|eə /)の音を作る綴り字と、その単語の例を示します。
air : air, chair, fair
are : care, fare, share
ear : bear, swear, wear
以下は例が少なくなります。
eir : heir(/eər/), their(強音/ðeər/)
ere : there, where
ar : scarce
aire : legionnaire, millionaire, questionnaire
er : concerto
err : err(/eər, əːr|əː/)
また、やや特殊ですが、
ayer : prayer (祈り)
ayor : mayor(/méɪər, meər|meə/)
また、w音が入りますが、
uer : Puerto Rico (米音/pwèərt̬ə ríːkoʊ/ 他の発音もあり)
があります。
/ eər /(/ eɚ|eə /)の後にさらに母音が続く場合、/eər/(/ er|eər /)の形になります。
以下、/ eər /(/ er|eər /)の音を作る綴り字と、その単語の例を示します。
この形の単語は、上段に挙げた単語の派生語であることも多いです。
ar : area, parent, various
air : airy, dairy, fairy
ear : bearing, forbearance
aer : aerial, aerospace
eir : heiress
ere : therein(/ðèərɪ́n/), whereabouts
er : wherever (/hweərévər/)
(注)綴り字・単語の列挙について、一般に
綴りと発音については、WSD書籍版のデータに依拠しています。
例が1個あるいは2個しか挙がっていない場合でも、その1語あるいは2語のみ、という強い主張をするものではありません(悉皆調査ではありません)。
イタリック体の発音記号(/ə/など)は、環境によってはうまく表示されないかもしれませんが、よろしくご了承ください。
その他、詳しい注記については 短母音 / e / :母音と綴り字(1) の記事と注をご参照ください。
また、英語の母音と綴り字(27) 一覧表 で、記事にした母音全体について概観(一覧表)があります。