短母音 / e / :母音と綴り字(1)

英語の短母音 / e / と、その綴り字(スペリング)のバリエーションについて、WSDのなかから調べてみました。

候補となる英単語の数が膨大になるため、悉皆調査とはなりません。辞書類等に例として挙がっている綴り方を検索収集したもののほか、目視によりたまたま気づいたもの、などが集められています。
したがって、綴り字の組み合わせはこれがすべて、などという趣旨のものではなく、綴り方のバリエーションの例として、さしあたり私が気づいた範囲で列挙したものです。

なお、このタイプの記事は、いろいろな母音について、今後も続けていく予定ですが、すべて、同趣旨のものとなります。
また、すべての母音について網羅するものではなく、私が興味深いと考えるもののみ記事にする方針です。たとえば、/ ə / については調べていません。

(追記)英語の母音と綴り字(27) 一覧表 で、記事にした母音全体について概観(一覧表)があります。


短母音のうち、私の調べた中で、最もバリエーションが多かったのが、 / e / でした。

以下、/ e / の音を作る綴り字と、その単語の例を示します。

 

e : bench, fresh, pen など多数

ea : bread, measure, wealth など多数

以下はやや特殊な例となります。

a : many, Thames, any(弱音は/əni/)

ai : said, again(/əgéɪn/もあり), against(/əgéɪnst/もあり)

ay : says (「悉皆調査:4」で既述)

ei : heifer, leisure(米音/líːʒər/もあり)

eo : jeopardy, leopard

ie : friend, pimiento(/pɪmjénoʊ/もあり) (「悉皆調査:4」で既述)

u : bury, burial

 

なお、他にかなり特殊な例として、英音で ieu が /ef/ となっている

ieu : lieutenant (/luːténənt|lefténənt/)

があります(ただしこれはアクセントのない例となります)。

またアクセントのない例では、

ae : aesthetic (/esθéɪk|iːs-/)

もあります。

 

なお、guess や request の ue については、むしろ gu+e, qu+e という形なので、独立のバリエーションにはならないものとしました。

(追記)

ue : guess, guest

guess については、LPD*では、guで/g/の二重音字(digraph)として例に挙がっています(p330)が、CAMBRIDGE**では、ueで/e/の二重音字として説明されています(p524)。後者の立場からは、ue もバリエーションのひとつとなりますので、参考までに掲げることとしました。
(以下、原則として gue-, gui- などの形は、ue, ui の例として掲載する方針です。)

 

* LONGMAN Pronunciation Dictionary  3rd edition (2008)

** CAMBRIDGE English Pronouncing Dictionary 17th edition (2006)

 

また、/ e / については、/eər/ の形(/eər/ の /ə/ はイタリック体です。米音英音に書き分けると /er-|eər-/ の形:後述の予定)の米音 /er-/ にも注意が必要です。

ar : area
air : fairy
ear : bearing
aer : aerial
eir : heiress
ere : whereabouts
er : wherever (アクセントのない例)

などがあります。

 


(注)綴り字・単語の列挙について、一般に

学術的に厳密なものではありません。網羅的でもありません。
また記述が一貫しているとは限りません。

綴りと発音については、WSD書籍版のデータに依拠しています。

原則として主題となる母音に第一アクセントのある例を挙げています。

読まない子音字が入っている場合があっても、独立の綴り方のバリエーションにはしていません。

例が1個あるいは2個しか挙がっていない場合でも、その1語あるいは2語のみ、という強い主張をするものではありません(実際にそれだけであるケースもあるかもしれませんが悉皆調査ではありませんので確認していません)。

WSDでは、/ɪ/ と /iː/ と /i/ を、また /ʊ/ と /uː/ と /u/ を区別する流儀をとっています。本シリーズの記事でも、それを前提にしています。

表示環境によるレイアウトの崩れを防ぐため、/í/ を /ɪ/ の第一アクセント表記、/íː/ を /iː/ の第一アクセント表記として使用しています。

その他、表示環境によりレイアウトの崩れなどがあるかもしれませんが、仕様としてご了承ください。

(参考文献・資料)

主なものとしては、すでにご紹介した

LONGMAN Pronunciation Dictionary 3rd edition (2008)

CAMBRIDGE English Pronouncing Dictionary 17th edition (2006)

竹林滋・桜井雅人著 英語の演習[1] 音韻・形態 大修館書店 1985年

のほか、

竹林滋・斎藤弘子執筆 つづり字と発音解説(ライトハウス英和辞典 第5版 別冊付録)研究社 2007年

があげられます。

 

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